お芝居を作ろうと思ったら、まず作品を通じて訴えたいことを
考えるのが私の常ですが、そうした事項をイメージに加え、
キャスティングしたり、音や灯りの基のイメージを作製します。
何度もお稽古を重ねて、より深くより広く表現をこねていくわけですが、
途中で迷いも生じます。
そんな時は、この『訴えたい事』というフィルターを通じて
場面場面を見ていく事にしています。
確かに見栄えも大事なのですが、訴えたい事とかけ離れていたら、
それは作りをかえたりしなくては・・・そうも考えています。
『訴えたい事』を明確にし、キャスト、スタッフ全ての人に
この事を伝える事が演出家の仕事の一つである、そう考えています。